トランスフォーマー サイ魂

2007/09/16



・・・数時間後・・・




「というわけで今日はキミたちの日頃の訓練の成果を見る為にテストします」
バンブル「ええ〜!? いきなりテスト?」
「つーか、オレたちロボットだから訓練してもスペック変わらないんじゃ」



「テストは簡単! この列車を押して、走った距離を測ります」
「って聞いてないし! 部下の声を聞こうよ、上司として!」
「距離が長さがそのままポイントになります」



「ちなみに二度押しは禁止です。 走り出した列車に触ったら失格でポイントなし」
「オイオイ、スゲエやる気まんまんだよ」
「他人が押した列車に触ったら同じく失格です」
「ダメな上司って、業務上で何の役にも立たない事を嬉々としてやらせるよね」



「あ!念の為に言っておくけど、このテスト結果は次の昇進とか関係ないから」
「・・・」



「レクリエーションみたいなもんだから、そういうのは気にせずに頑張って」
(デター! 大人だよ、大人トークだよ!)
(表向き口では関係ないとは言うけど、実は・・・分かってるよな的なアレだよね)
(社会人なら察しろ的な暗黙の強制だよな)
(管理職だ! アンタまぎれもなく管理職だよ!)



ホットロディマス「まあ、こういうテストもいいんじゃないですか」
「なにい!?」
「本気か?ロディマス」



「ええ、以前からマトリクスも満足に使えないヤツがNo.2ってのも疑問でしたし」
「ぐ!? キサマ!」



「ふん、重責に耐え切れずに職務放棄した半端モンが!」
「それでもNo.2程度なら鼻歌まじりこなせますぜィ」
「よーし、じゃあ始めるぞ! まずはマグナスからだ!」



「よーし! オレの実力を見せて・・・ん?」



「テメエ、そこで何してんだよ!」
「不正がないか、見張ってるだけでーす」



「よかろう! 見るがいい! オレの実力を! そりゃあッ!!」
ゴオッ!!



「おっと、いけねえ! マタタビ付のボールを落としちまったィ(棒読み)」
ネコ「みゃーん!」



「キャアアッ!? 列車の前に猫ちゃんがあッ!?」
「このままじゃ轢かれちゃう!? 誰か助けてえッ!!」
「って、オメエラ正義の味方だろ!? 見てないで助けに行けよ!!」



「ロディマスッ!! 列車を止めろ!!」
「OH!突然ノあくしでんとニ足ガスクンデ動ケナイーヨ」
「嘘つけ、テメエ! つーか何で急にカタコトなんだよ!」
「みゃーッ!?」



「ちいッ!?」
ガッシイィィィン!!
「おお!? 猫ちゃんを助ける為に自ら列車を止めた!!」
「ククク・・・」



「はーい、マグナス失格でーす、ゼロポイント」
「くう・・・」
「いやあ見事な自己犠牲精神でしたぜ、さすがは『元』No.2」
「キサマ・・・」



「いや本当にスゴイっすよ、マグナスさん!」
「ああ、自分の昇進・・・もといポイントを捨ててまで助けるなんて」
「・・・オマエたち」



「オレたちに出来ない事を平然とやってのける! そこに痺れる、憧れるゥ!」
「いや、そんな・・・オレは当然の事をしたまでで・・・」
「もう謙遜しちゃって! アンタこそ真のリーダーだよ!」
「そうさ! オレたちの本当の司令官はアンタさ!」
「・・・」



「このバカもんがッ!!」
ボゴオッ!!
「ざむびッ!?」



「何故、殴られたか分かるか!!」
「え、いや・・・」
「キサマが最悪の行動を選択したからだ!」
「!?」
「決して、キサマの人気に嫉妬したからじゃないぞ! 決してな!」
「うわ、自分で言っちゃったよ」



「司令官たる私から見れば先ほどの事故では、もっと良い行動があった」
「え?」
「今からは司令官たる私が見本を見せてやる、準備しろ!」


・・・



「準備完了しました〜、いつでもどうぞ!」
「ん? アレ? ちょ、ちょっと待って!?」



「なんでオレが縛られてんの? さっきの猫の代わり?」
「ウン、オマエ『猫耳』だし」
「猫耳? いや、これ耳じゃなくて角なんですけど!」
「んー、似たようなモンだから、いいんじゃね?」
「良くねーよッ!! つーか、代わりなら石とか木とかガラクタでいいだろ!!」
「ある意味、オマエはガラクタだから、サイバトロンでの存在意義的に」
「ちょ!? 何ソレ? ひどすぎ!!」



「よし、では司令官たる私の手本を良く見るがいい! 司令官アタック!!」
グウオッ!!
「さっきから司令官、司令官って強調しすぎだよな」
「必死すぎて、なんか痛々しいよ」



「いいか、戦士たる者いかなる事態が生じようとも冷静に・・・」
ギュオオオオォォォ
「いやいや! コンボイ司令!?」
「説明してから実践するか、実践してから説明しないと!」
「実践しながら説明したんじゃ・・・」



「ん?」
グワッシャーンッ!!
「ギャアアアアッ!?」



「な? 分かったか?」
「『な?』じゃねえよ!」
「分かったよ! アンタがバカだって事が良く分かったよ!」
「ヤバくね? あの痙攣ヤバくね?」



「司令官! コンボイ司令官!!」
「む、この声は!?」



Neta
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